夢日記051229

>この日の夢はちょっと複雑。二つの設定が混在している。

■Dec.29.Thr

僕は二人の人物と歩いている。

一人は男で、もう一人は女。

みんな20歳を少し過ぎたぐらい、ちょうど現実の僕と同じくらいの年だ。

男の方は灰色のコートが細身の長身に似合う色男で、非常に鋭い目をしている。

女の方は暖かそうなタートルネックの薄桃色のセーターにベージュ系のロングスカートをはいていて、髪は肩口くらいまでのストレートで少し茶色がかるくらいの控えめな脱色具合だった。

最初、女の子は僕に微笑みかけながら走って離れていく。

「二人とも、早くおいでよ」とても明るい声で、聴いている僕も心が明るくなるような感じだった。

男も渋い面しながら女の子と同じ方向へと歩いている。

どうやら向かう先には海があるらしい。

それはひどく懐かしい感じのする道で、きっとその海は青春の思い出の地なのだろう。

そう思って僕は少し歩く速度を上げ、渋面の男に追いついて男に笑って話しかけようとした。

すると渋面の男は僕に断固とした口調で言う。

「待て!その女に近付くな!」

急な周囲の空気の変化に僕は戸惑った。僕は男の顔から目を離せずに立ち止まる。

「その女が犯人なんだ。俺は、その女を逮捕する。」

渋い顔から険しい顔に変わる。男の目は真剣だった。僕は何も言えない。

「親友のお前のためだ。これ以上あの女に深入りするな・・・。」

男はそう言った。どうやらこの男は親友という設定はそのままに刑事ドラマになってしまったらしい。急に話が変わるのは良くあることだ。今夜もそんな急展開か。

そんな推測にたどり着いた僕に今度は後ろから女が話しかける。

「私は、何もやってない!信じて!」

そう言った。僕は彼女に相対するために振り返る。

彼女は波打ち際に走って行って波と戯れ始めていた。

「あっ、冷た~い」とかなんとか楽しそうだ。

夕日に水しぶきと彼女の長い髪が光っている。美しい光景。

(おかしい。刑事ドラマはどこへ・・・?)

そう思っていると、男はさっきのやりとりなどなかったかのようにコートの襟を立てて波打ち際で遊ぶ彼女を見守っている。

(なるほど、こいつに話しかけると刑事ドラマで、あの娘に話しかけると青春ドラマなのか・・・黙って見ているしかないのか・・・?)

こっちから話しかけるわけにもいかないし、また逆にいつ男のほうから口を開いて逮捕劇が始まるかという心配もあるしで、微妙な緊張感と微妙な沈黙が漂う中、僕達は砂浜に立ち尽くし、夕日に遊ぶ彼女を静かに見守った。

>非常に動きづらい、アンバランスな夢でした。