改札/夢日記

DATE::080113.sun

駅まで急いでいると後ろで可愛い悲鳴が聞こえた。

振り向くと彼女が転んでいた。少し戻って僕は手を差し出し、彼女はおずおずと僕の手を取って立ち上がる。もうすっかり遅い時間。帰りの電車が無くなってしまう。

しかし、足が痛むのか彼女の速度が上がらない。僕は彼女と距離が空き過ぎないようにスピードを落とす。

駅に着いて慌てて改札に定期券を突っ込んだ瞬間に、下りの列車が電光掲示から消えた。

読み取り機を通過した定期券を受け取り、仕舞うことができずに僕は振り返って苦笑する。

彼女がもたもたしていたのを急がせなかったのは僕だ。

彼女は改札の向こうで微笑む。

僕は出口の改札へ向かう。これが予定調和だと意識する。

そして―

「ピンポーン。駅員が参りますのでお待ち下さい」

定期券は改札を通らなかった。

「どうかしましたか?」

私服の若い男が俺に声を掛ける。

「あ、いや、定期が…」

「ああ、良かったですね。もう着替えて帰る所だったんですよ。ぎりぎりでしたね…」

そう言って若い男は手際よく改札機を開き、定期券を取り出す。

「はい、どうぞ」

定期券を返してもらった俺は彼女と改めて向き合う。

しかし、水を差された格好で気持ちがどうにも盛り下がって、やけに照れくさい。

***///

…こう…死にたくなってくるね。

恥ずかしくて。

でも書かなければならない自分ルール。