奇岩の橋/夢日記
■060703MON■
トンネルを抜け、ワンスパンが500mほどの巨大な橋を車で渡る。
僕は助手席に座り、運転は壮年の男が行っている。
雰囲気から判断するに、僕はこの地方を訪れたゲストで、彼は道案内といった所だろう。
前方に見えるのは次のトンネルである。
このトンネルは一枚岩を刳り抜いて造られており、トンネルの上部は青みを帯びた黒い岩肌にわずかに低木が緑を添えている。
車窓の左右に見える景色もほぼ同様の、奇岩そそり立つ深山幽谷の風情である。
はるか下方に目を向けると、翡翠を溶かしたかのような薄緑色の流れがある。水面まで100mはあろうか。
「前方の岩もこの橋も手前の岩も、全て同じ一枚岩なのですよ」運転を務める彼はそう言った。
その言葉に、驚く。トンネルに入る前に見た光景が脳裡に浮かべた。これは確かに橋だ。下には川が流れていた。
両方の岩からワイヤが張られていたからてっきりコンクリートの斜張橋かと思っていたが、どうやらあれは自然石の橋を補強するためのものであったらしい。
橋の厚みは5mを切っていた。それほど薄い自然地形の橋状構造をそのままベースにして道路橋を造るとは、その単純至極ながら思い切った設計に驚くと共に、崩れたら…という無用の心配が首をもたげた。
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大自然+人工物。
世界不思議発見?