酒のききめ

はぁ、先日深酒して大暴れしたらしい。

屋外で飲んだ開放感がそうさせたのか…酔っ払ってしまいました。

レンガを積んで囲炉裏みたいにして火を燃やしていた所を、歩き回って三度破壊し、

「切り株壊した!」と嬉しそうに言い、

木に登り、みんなを気味悪がらせたそうな。

そして、めちゃくちゃ怒られてるのに、にこにこ笑って聞き流していたらしい。

我が事ながら、恐ろしい!

…深酒だめですね。

お酒は、僕が普段まとっている「理性派ベール」を剥ぎ取ってしまうんです。

普段の計算高さとか、優しさとか、配慮とか、そういうのはみんな外装に過ぎないのです。

「理性派ベール」の下には、「感性の僕」が居ます。

まず、自然物に触れて居たがります。また、自然現象に強い興味を示します。

石とか、木とかを抱えたり、握ったり、月や星が良く見える場所を探して歩き回ったり、雨に打たれたり、火に不用意に近付いたり、そんな感じです。

次に、高いところが好きです。

木の上とか、屋根の張り出し部分に興味を示し、そこへと登ろうとします。

しかし、このくらいは可愛いもんです。

酔いが深まると悪童状態になります。

何がマズイって、人の嫌がる事、人をびっくりさせる事をしたがるんです。

びっくりさせたり、不安がらせたり、心配させたり、そういうのを意図的に仕組んで悦ぶんです。

これで二度、そういう事をやりました。

一度は、湯平温泉で雪を撒き散らした後、暗い廊下で待ち伏せして他人の足を掴んで驚かすという悪行を働き、

今回は、帰りの車の先発隊を坂の上で見送った後、全速力で走って先回りして、幽霊のように道路脇に立つという気味の悪いお見送りをやらかしました。

基本的に唯我独尊状態なので、怒られてもけろりとしてるし。

歌を歌ったり、ふらふらと踊ったり、って事もやりますね。

ああ、だからお酒って、いやなのよ。

コントロールされていない自分がどれだけ危険か、って事は重々承知しているのです。普段でも、夜が深まるにつれて理性のコントロールは弱まるんです。

あと、月のきれいな夜も、コントロールが弱くなります。感性ばりばり来ます。

夜飲む時は、そういう「コントロールが弱まりつつある自分」を認識できているから、結構自主規制が働くのですが、昼飲む時はその自制が鈍いので、深酒しがちです。

あと、「喜び」という感情が、そもそも感性を活性化の方向に刺戟するので、深酒の要因となりがちです。

「悲しみ」も感性を刺戟しますが、こちらは沈静化の方向に働くので、却って安全なのですが…。

う~ん、嬉しい時は気を付けないと…。