自衛隊のかたち/政治

自民党自衛隊を“自衛軍”と改称の上で、軍隊として位置づけるとか検討しているようですね。

所々で議論が闘わされているのを見ます。

さて、どうなんでしょう?

素人考えですが、僕は軍隊として位置づける必要は無いと思いますけどね。

そもそも日本に軍隊が必要かどうかが疑問です。

他国が日本を攻めることで得られる利益って何でしょうか?

周囲は海に囲まれており、排他的経済水域の広さは世界4位。制海権を得るのも大変です。

食料自給率は低いし、鉱物資源も無いし、技術と発想でもって海外と交易しながら成り立っています。

今のところ日本は国際社会の中でも善玉と認識されていますから、日本を攻撃すると国際社会から孤立することは間違いないでしょう。そうなると侵略して得た領土を維持するのも困難です。世界を敵に回して侵略するほどの価値があると思いません。

技術しか持ってないんですから、技術が欲しけりゃ経済原理によって導入する方が現実的です。

後は占領を目的としない攻撃ですけど・・・。

方法的にはミサイルを飛ばしたり、爆撃機飛ばしたりですね。人は来ない感じで。

要は脅かしですね。国際協調が保たれている限りは、これもリアリティ無いと思います。

これに対しては、ミサイル防衛は技術が確立していないから、攻撃を察知してそれを阻止する攻撃力が必要。・・・というのが、軍隊が欲しい人たちの考えなんでしょう。

しかし、僕は政治家には武力に頼らずに外交で解決するんだという意気込みが欲しいです。

(戦争も広義の外交に含まれるという、屁理屈は無しでお願いします。)

経済制裁とか逆に支援とか飴と鞭、手練手管でやっていって欲しいです・・・。

(・・・経済制裁は広義の戦争行為という突っ込みは無しでお願いします。)

色々やって時間稼ぎをして、ミサイル防衛を完成させれば、国内から軍事力が出て行く必要はなくなると思います。

そしてその暁には、自衛隊はその規模を変えずに、治安・防災のスペシャリストとして警察・消防・沿岸警備隊に分離統合することが理想です。ミサイル防衛も警察の所轄とします。

これによってより市民の安全のための組織としての性格が強化され、文民統制も強化されるかと。

まさしく警察予備隊である方が、外交上の方便も効きやすいでしょうしね。

ま、これは素人考えも良い所、妄想に過ぎませんがね。

さて、逆に言わせて戴ければ、資源が少ないが故に武力による侵略の理由を持ち易いのはむしろ日本の方です。

かつての大戦に日本が参戦したのは、資源の上での自立を目的とした領土的野心が一因となったと僕は捉えています。

だからリサイクルや省エネルギー自然エネルギーに関わる技術の開発は日本の最重要課題だと思います。

自活できない者の独立は、如何に経済的背景があろうとも不安定にならざるを得ないと考えます。

防衛は、資源の自立から始まる、と考えます。

いずれにせよ自衛隊を軍にするのは(米軍との関係を抜きにすれば)、あまり意味が無いと思います。