伊藤比呂美・井上雄彦『漫画がはじまる』/読書感想
『最後の漫画展』を出たところに置いてあったので1時間で読んだ。
俺は伊藤さんの詩は読んだことないけど、この人が西日本新聞で持っている人生相談コーナーが大好きなんだ。あの不気味な自画像も含めて。
うん、すごい人だよ、たぶん。
そういう人と、井上雄彦との対談本。
伊藤比呂美が井上漫画を好きすぎて、すごい。
あと、正直に答える井上さんもいい。
そうなんよ、伊藤比呂美は人生相談のコーナーでしょっちゅう安西先生の「あきらめたらそこで試合終了」を引用するし、三井君の話もしてたと思う。
てか、あと、やっぱ小次郎っておばさん受けがいいんだ。なんか納得した。
それから、セックス描写の話がいい。
分かってるなー、伊藤比呂美。
やっぱすげーおばさんだよこの人。
その辺とかで、兵庫介とかだけは作者の作者性が篭ってないって話がちろっと出てた。そこも、ほー、って感じ。
あと、この本のとある部分が漫画展のネタバレになっていたりする。
そんでバガボンドの最終局面についてつっこみまくる。
「○○を殺さないで!」とか言い出して、創作家へのタブーを平気で犯しやがった!とか思ったら、井上さんに「だって伊藤さんも殺すでしょ?」って聞き返されて、「じゃあ殺しちゃってください」と前言撤回。正直すぎるぜ!
なんかいろいろと面白かった。
この展覧会でも対談あったんだよね。
見たかったかも。ていうか、熊本重版の序盤の講演会楽しそうだった。
行きたかったなー、くぅ。