ドアの向こう/夢日記
■070726.thr■
僕の目は廊下から室内を見通している。
ドアの向こうには刃渡り30センチほどの出刃包丁を構えた男がいて、息を荒げて待っている。
それは興奮と言うより焦燥。
決意して侵入したものの、目的を果たすまでに時間が掛かりすぎて決意がそのうち消沈するのではという自分の変節を恐れる焦り。
もう少し時間が経てば安全かもしれない。
そうすれば惨劇は避けられるかもしれない。
僕はそうあるように願った。
しかしその時、背後にコンクリートの床面を規則正しく打つ音が近づいてきた。
駄目だ。もう駄目だ。
止められない。見ていることしかできない。
スーツ姿の女性が僕の脇を通り抜け、ドアの前に立った。
ドアの鍵は閉まっている。
ドアを開いた。
見知らぬ、靴。
女性が首を傾げる。
フローリングを駆ける靴下を履いた足音。
悲鳴。
肉を刃物が切り裂く音。
僕の歯の根が合わなくなり、カタカタと音を立てた。
□ □ □
疲れていると悪夢を見るわ。
久々の夢日記がこれですか…(書いて解毒。書いて解毒)