かどかわし/夢日記

■070201.thr■

研究室の連中と四国を旅している。

空は青く雲は純白。

のどかな田舎道を北へ進む。

田畑が広がる中にぽっこりと御林が見えてきた。道はそれを突っ切っているようだ。やがて林の中に入る。

10メートルほど入った道端に4メートルを超える巨石が鳥居を従えて佇んでいた。

角の取れた直方体の面には、何やらてんしょで漢字が彫り込まれている。僕には読めなかった。

そこを過ぎてしばらく行くと海に出た。車を降り、漁船に乗せてもらって沖の小島へと渡る。

その島には石積の砦が残っていた。

そこで乗せて来てくれた漁師が昔話を語り出した。

「むかしむかしのことじゃった…」

「この砦には美しい娘が住んでいた。

唐紅の着物が白い肌に良く似合っていたそうな」

砦の上を見上げると、そこに着物を着た女性が現れた。どこか遠くを見つめている。

「ある日、海を渡って軍勢がやってきた。

大将の目当てはその娘で、たちまち砦方と戦いになった」

僕らの周りで戦闘が始まり、砦方は次々倒れていく。

「攻め手は戦い馴れしており、砦方は負けて滅んだ。

大将は娘をさらい、海の彼方へと去って行った」

娘を担ぎ上げ、意気揚揚と荒々しい男は立ち去る。

「この砦はそれから継ぐ者も無いまま荒れ果てて今に至る…というわけじゃ」

老漁師が話を終えると、それまで見えていた娘や軍勢はかききえた。

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ひねりもなにもないですね。