質より量!?/daily

ゆとり教育転換 再生会議、明記を確認(1月12日8時0分配信 産経新聞

 政府の教育再生会議野依良治座長)は11日、中核メンバーで構成する運営委員会を開き、今月中に安倍晋三首相に提出する第1次報告に、子供の深刻な学力低下の大きな要因とされる「ゆとり教育」の見直しを盛り込む方針を確認した。19日に全体会議を開催し、正式に報告書をまとめる。これにより、ゆとり教育の流れは転換。平成19年度中の改定を目指す新学習指導要領には、夏休みの短縮などが盛り込まれ、過去30年間も減り続けた子供の授業時間は、増加に転じることになりそうだ。(下線部は管理人によるもの)

……( д)゜゜(下線部に注目)

どうしてこんな誤認識の下に重大な改革をやろうとしてんの!?

(いや、「30年間も減り続けた」は新聞編集者が書いた部分なのかもしれないけど、授業時間増はそういう認識の下に発想されるでしょう)

学校での授業時間や宿題が減少した替わりに、塾や稽古事が増加しているはずだけど!?

厳密には、家計の事情によって塾に行く行かないの選択が存在するから平均化して比較することはできないけど、標準的な家庭で見たときの勉強時間は増加しているはず。

それから、高校進学率も30年前から上昇しているはずだから、総じて野辺時間数は増加していると思います。

野依先生!塾の存続を否定することと塾の存在を無視することは決定的に異なります!

何故塾が存在するのか?それは、学校では「塾で学べるもの」を学ぶことができないからです。お稽古事も同じ。

塾で教える内容と学校で教える内容が一緒であるということは、学校では教えるべきことを十分に教えられていないということ!

現職の教師の方は同意なさらないでしょうけど、それが実態です。

つまり、問題は教育の量ではなくて質にあると思うのです。

ゆとり教育で授業時間が減ったのは確かに問題でした。

何故なら、質を向上させずに量だけ減らしたからです。

むしろ、内容を削減して質も下げましたよね。

だからですよ。

質を上げる努力は国からのアプローチではこの30年間一切していませんよね?(有志の教師による理科教育のシンポとかは開催されてますけどね。国レベルであります?)

僕は医者になるのと教師になるのと同じくらい難しいシステムの方が良いと思っています(というか、医者になるのが難しすぎるのですが)。

教師にはそれくらい高い能力が必要だと思います。

何故なら、教師はほぼ全ての学問分野に浅いながらも広い知識を持ち、児童の心理について深い造詣を持っているべきだと考えるからです。

授業時間や指導要領なんて表面の地殻レベルの問題ですよ。

問題の核は一定しない教師の質です。

フィンランドみたいに大学院卒に限るとか形だけ真似ても駄目ですよ?大学から現場まで教師育成と人材管理の質に関わる分野全てを考え直すべきです。

これまで一度も手をつけてない部分でしょう?そこに原因があるのでは?

 しかし、極端なゆとり教育学力低下を招いたとの指摘が相次いでいた。また、ゆとり教育の一環で週5日制が完全実施されたことによって、授業時間不足などを理由に受験科目と関係のない必修科目を未履修で済ます高校が続出するなどの弊害を生み出した。

 こうした実態を受け、安倍首相も著書『美しい国へ』の中で、「ゆとり教育の弊害で落ちてしまった学力は、授業時間の増加で取り戻さなければいけない」と指摘していた。

何て近視眼的で短絡的な思考をした首相なんだ……orz

安倍ちゃんってほんっと、使えねぇなぁ……

時間を増やして「学力が向上した!」って喜ぶのは無しね。

だって、勉強時間増やしたらちょっとは向上するのは当たり前でしょ?

それって残業増えたから給料増えた!って喜ぶのと一緒だと思うよ?

確かに教育の質は量りがたい。しかし、過程の質と量によって知識の質は変わるものです。誰もその点を指摘しないのか…?