CDを買わずしてどうしているのか?/myself

自分で買ったCDは、ミスチルの「I'll be(シングルカット)」コレっきりである。

弟がバンプは一揃い、B'zを二つ、『歌バカ』を、父がパチンコの戦勝記念太っ腹お土産でサザンの『Young Love』と『肉』と『骨』と。

それとビートルズとアバとオリビアとがあるか。

うちにあるCDはそんなもんかな?

レンタルした経験もせいぜい両手で足りるくらいか。

ドリカムの『SOULs』と相川七瀬のベストと…なんかそんなもんだ。

つまり、CDはほとんど買ったりなんたりしないし、手元にはほとんど再生危機というものが無い。

でも歌が好きだし、不便を感じていない。

それは、頭の中で再生する分だけで充分と感じるからである。

「あの曲が聴きたい」と思うことは無い。

そういう気持ちになった瞬間に既に頭の中でその曲は始まっているから。

それはほとんど自動的で、止めようと思わないし実際止めようが無い。

まあ、聴こえたままにしか再生できないから、歌詞が聞き取れなかった部分は歌ではなくて音として再生されるけれども。

逆にたくさん聴き込んだシンガーの声であれば、頭の中で再構成していろいろな歌を歌わせることも可能だ。草野マサムネが歌う「youthful days」とか。ワンフレーズずつ確かめるようにして喉の使い方とか鼻への抜き方とかの歌い方の特徴を再現して、曲調も若干いじりながらアレンジする。遅々として進まないけれども楽しい空想だ。

しかしそういう聴くという行為だけでは音楽の楽しみの半分以下しか味わえなくて、自分で歌ったり奏でたりしてこそ本当に楽しめるのだと思う。

だから僕はいつも歌っている。

大きな声で小さな声で、あるいは、心の中で。

聴くだけになっている時間はゼロだ。

僕にとって音楽はそういうもので、一度憶えるくらい聴いてしまえばCDそのものはいらなくなる。

だから、少なくとも買おうとは思わないな。

ただ、TVで流れる曲は本来の曲の半分以下だからレンタルはやっぱり必要だけど。