刺すような誰何/夢日記

■060914.thr■

<1>

……転々として眠れない……

……いや……そろそろ……眠る……

…………む……………………………………

「おまえは誰だ!」

頭に響く大声。

僕は、はっとして目覚めてしまった。

<2>

黄色い提体のダムが出来上がっている。

ぐるりを見回しながら歩いていると、吐き口に職人がいてこちらを手招きしている。

僕はそこまで登って行った。

「どうだい、出来映えは?」おっちゃんは口の端を持ち上げて少し自慢げに訊ねる。

「いや、お見事です。仕事が早いですね」僕は本心からそう褒めた。

黄河流域の版築に似た工法で、粒子の細かい粘土を搗き固めて一体とし、表面仕上げはやや水で濡らして左官仕上げで丁寧に滑らかな面が作られている。ここまでの仕事をされて文句など言いようが無い。

ただやはり、この工法で流水を扱う事には不安があった。

まだ乾ききっていない吐き口を指でなでると、指先にわずかな粘り気を持った泥濘が付着する。

「ただ…やはり元が土ですから特に吐き口は不安がありますね。しかし、材料が無いので仕方ありません。もしダメだったら何か他の方法を考えましょう」

<3>

友人がゲームをやっている。

僕はコントローラーを渡される。

けれども、今夜はやけに人が死ぬところがリアルに感じられて気味が悪い。

気味が悪い。

□ □ □ 

ちょっと疲れています。

ちなみに版築とは黄河流域で特有のレンガ状の建築材を作る方法です。

土を型枠に入れて搗き固めるだけ。使い方はレンガと同じで、これで作ったレンガ状の直方体を積んで家を建てます。

「レンガ状」というか「レンガ」と説明する人もありますが「レンガ」は「煉瓦」ですので、本来は焼成する物について使うのが正しい。しかし、レンガは日干しレンガと焼成レンガがあって、しかも、元々は瓦なのだから…ま、いいのか…何となくしっくり来ないけど、区別しない時はカタカナで、焼成レンガを強調するときは煉瓦でいいのかな?