英語力/daily
先日、スタジオジブリのアニメ映画「ゲド戦記」について、原作者・アーシェラ・K・ル・グウィン氏の公式コメントが出たことを取り上げました。
この時、迷ったのが「英語の原文ですが、ちょっとした高校生なら辞書を片手にすれば読めると思います。」の部分。
どのくらいの高校生なら読めるのか?という点で、判断に迷いました。
多分、進学校の高校を志望している中学生でも、高校生レベルの辞書を引きながらだったら読めると思うんです。
でも、一般的な高校生のレベルって…。
「大卒レベル」と書くとある程度の進学校に絞れますけど、英語は、文法について言えば高校レベルで極まっているので、そういう区切りは不適切だと判断しました。
それに、実際にはこの原文は中学生レベルの文法に高校生レベルの語彙だと思ったので…。
英語力のレベルにムラが大きすぎるんです、日本は。
実用的でないから忘れちゃうんでしょうけど…。
言語の学習には二通りあります。
ひとつは、母言語のように聞いて話して覚える体感型学習。
ふたつは、第二言語として構造的対比から論理的に学ぶ論理型学習。
構造的対比とは、たとえば、格助詞を使わない代わりに語順が固定されているのだとか、助動詞の違いとか、そういう対比をしながら学習するようなことです。
この二つの方法を、脳が若いうちは前者で体に染み込ませることに重点を置き、脳が成熟してきたら後者でしっかり論理的に定着させることに重点を置く、という形で併用すればいいのだと思います。
もちろん、いずれの過程においても読み、書き、話して実践することは大事です。
日本の英語教育は読むことに偏っています。
それこそ大学になっても読んでばっかりです。
でも、大学レベルになったら読む授業なんて必要無いと思うんです。
読むだけなら、辞書を引きながらで良ければ中高生にだってできるんですから。
大学レベルで必要なのは話すことです。
…と、もう英語はだいぶ忘れてしまった僕が主張してしまいました。
すいません。