おもひでぼろぼろ

今日は構内で懐かしい人とすれ違いました。

小学校6年時の同級生の女の子なんですが、なんか思う様「今時の派手な大学生」になっててすぐには判りませんでした。

向こうから気楽に「おっかも~」とか声を掛けて来なけりゃこっちは全く気付かなかったでしょう。

当時からかなりませたコだったので、さもありなんって感じですがね。

骨格と声で何とか判ったって感じです。

さて、先輩からは「そんな懐かしい人ならお茶の一杯くらい・・・」なんて茶化されましたが、僕の方は「何と返事したら良いモンか?」と思うくらい対応に困った位ですからお茶とかそんな事考えもしませんでした。

彼女とあんまり良い思い出無いですから!

彼女は、当時クラスで一番の成績を上げ、顔も可愛らしく、運動もできる・・・という絵に描いたような学級委員(女)。

かたや僕は、成績は上々ながら、痩せっぽちで(当時30kg)運動もからっきしの気弱な本の虫を地で行く一般生徒A。

高嶺の花と路傍の草くらいの感じですよ。別世界人。

そりゃ確かに憧れ位には見ていたかもしれませんけどね。彼女は人気者でしたから。

でだ。

そんな彼女との最も記憶に残っている思い出がこんな感じだ。

ある日の放課後、彼女が「『悪口の言い合い』ゲームをしよう。」と言い出しました。

僕は断りました。絶対に勝てないの分かってたから。僕は思っても無い悪口は言えない性質だから。

なのに。

彼女は「臆病者~」と早速食らわしてくれました。

それで僕はもう、あの“弱虫”マーティ・マクフライよろしく敢然と挑発に乗ってしまったんです。オロカにもね。

結果は無残。

僕は碌に悪口を言えなかったばかりか、彼女の余りの舌鋒の鋭さにぼろぼろにやられて泣かされてしまったのです。

・・・我ながら情けない・・・。

けど、ゲームと言いつつ本気で「チビ!」とか言い捨てるって・・・自分で解ってる事実であっても凹みますよ?

てかね。

当時の僕は、

マルコメ味噌のCMに出れるよ」って言われる位の5ミリ丸坊主(カット・父)

身長135cmに満たない、6年間一度もポールポジションを譲った事の無い(女子含む)無敵のチビ

体重は30kgにやっと届いたばかりで手も足も折れそうなくらい細いのに、その長さは胴体に比べて奇妙に長い

睫毛は長くて目はパッチリだが、濃いゲジゲジ眉、大きな耳、白い肌(図書室暮らし)、顎の細い逆アーモンド形の頭、細く長い手足、小さな胴体・・・これらの特徴は、そう!宇宙人・グレイ!(自分でも当時の自分の写真を見て納得する位に。)

その外見に更に、泣き虫弱虫本の虫、何も無い所で転ぶ「没・運動神経」、引っ込み思案できょろきょろおどおど・・・ツッコミ所だらけだったんですよ!

向こうは性格の悪い完璧超人なのに!

始めっから無謀な戦いだったとです・・・。

そしてその完璧超人が「僕の事普段はこういう風に思ってるな・・・」という確信!

更に。

「このくらいで泣かんときぃよぉ~。」

・・・。

僕は確信しました。「こいつ、悪魔だ」と。

あれ以来彼女や彼女と似たタイプは僕の中で天敵として認識されています。

「近寄ると一方的に殲滅されるぞ!」って警戒警報が鳴る感じ。

彼女はきっとあっけらかんと忘れてしまっているでしょうけど。(てか憶えてて欲しくないけど。)

俺はあの屈辱を一生忘れない。

忘れようが無い悲しい思い出。