夢日記アーカイブ040409
クルーザーに乗って釣りを楽しんでいる。
よくもまあこんなのが…というような、異形の魚が山ほど釣れる。
それにひとつひとつホストのおっさんが薀蓄を傾ける。
「こいつはツノカミウオといって…」
青い海と奇妙な魚と、俺たちはすっかりクルージングを満喫した。
場面は急に変わって、100mはありそうな高い物見櫓に登って、はるか眼下を見下ろす。
俺は二回目だがやはり怖い。
隣の女の子も相当怖がっていたが、足元のこの世のものとは思われない、ターコイズとエメラルドで彩ったような地上の風景への興奮がそれを忘れさせている。
女の子は「すごーい」とか「嘘みたい」とか通り一遍の感想しか口に出来ていないが、それもやむないほどの絶景である。
どこまでも青く澄んだ湖、それを取り囲む鮮やかな緑の森。川は時に瞬き、時によく澄み、滝壷では白い瀑布を形成してまた別な色をこの大自然に加えて流れている。遠くに鳥の声、川のせせらぎを聞き、時に遥けき雲を見上げる。いつ見ても飽きない風景。
時を忘れて見下ろしていると、下から宿の女将さんが呼びかけているのに気がついた。
梯子を降り、宿へと戻る。
「凄い景色ですね。」
彼女が宿の親父に話し掛けている。
「そう言ってくれると嬉しいいねぇ。」
ここの宿の主夫婦はかなり気のいい人たちで、身なりもそれを映してどこか柔らかい。
「それに空気がいい。都会の空気とは段違いですよ。」
俺は彼女の言葉に続けた。
>物見櫓に登るのは二回目。現実だったら地上の音など届かない程高いのである。