六曜の国/おとぎ話

一週間が7日であることに不合理を感じる日々についかっとなって別の暦法を空想してみた。

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我が国の暦法太陽暦である「太閤暦」を採用して既に400年の時を数える。

一年は365.2425日で計算し、平年は365日間、366日間とする閏年は4年に一度設けることを基本に、100年、200年、300年は閏年にせず、400年は閏年にするというものである。

一ヶ月は原則30日間であるが、一ヶ月が31日間の月が5つあり、それは4月、6月、8月、10月、12月である。閏年には、2月も31日間となる。

一週間は火曜日に始まり、土曜日、金曜日、水曜日、木曜日、月曜日と巡り、火曜日に還る。また、一ヶ月が31日間の月における最後の31日目は日曜日と呼ばれる。

休日は月曜日と日曜日である。

この「太閤暦」は、元々イエズス会の伝道師から伝わった西洋太陽暦をベースとしている。この西洋太陽暦は最初「南蛮暦」と呼ばれ、春分夏至秋分冬至の日が読みやすい事でまず知られ、後に季節とのずれが太陰暦より少ない事も理解されるようになり、西国の一部地域で宣明暦をベースとする民間暦に替えて使用されるようになった。それを、1982年、時の関白であった豊臣秀吉が正式に暦として採用し、刀狩に併せて全国に普及させたのが始まりであり、このため「太閤暦」と呼ばれているのである。

この「太閤暦」は、西洋太陽暦とは異なり週6日制を用いている。これは元々、織田信長がこの暦の導入を考えて朝廷陰陽寮と合議した際に、七曜をきりが悪いと退けて“日”を削った“六”曜を用いるよう指示したため、苦肉の策として閏日を“日曜日”としたのだという説がある。

導入直後は、この“六”曜は単に日を区別するためだけのものであったが、いつしか民間において信じられていた吉凶の験を担ぐ先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口六曜と混淆し、月ごとの六曜の始まりの固定が捨て去られて、通年で火曜日から上記の順に吉凶が配当されるようになった。

江戸期までは特にこの日が休日と言う考え方は無かったが、明治政府が国際化を図るために西洋に新年1月1日を併せるに際して、月曜日と日曜日を特に休日であると定めて今に至る。

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これを書くのに調べた事…

グレゴリオ暦が明治からというのは解っていて、当時はかなり国際化しているから曜日を日本独自のものにする事は考えにくいと思った。もっと前で、もっと民間になじむように広がるにはやはり徳川の世が始まるくらいには既に日本に伝わっていないといけない。

で、グレゴリオ暦がいつ使用され始めたかを調べたら、1582年10月からだった。

以後良く広まるキリスト教=1549年…間に合わない!

しかし、Wikipediaグレゴリオ暦の項目を見ていると、ロジャー・ベーコンがその300年も前にユリウス暦の不備を指摘していたと言うではないか!これだ!

で、ロジャー・ベーコンの項目を見てみた。ふむふむ、後見人だった枢機卿教皇クレメンス4世になって、それで研究成果が著作になったのか…てことは、このクレメンス4世がもうちょい頑張っていればあるいはこいつの在位中に“クレメンス暦”が作られたかもしれんな…で、クレメンス4世の在位はたったの3年…短いよ!短命すぎる!なんで?生没年が解らない!(ググる

生没年:1195?-1268

情報元:Reichsarchiv ~世界帝王事典~

あかん…大往生や…この人にこれ以上長生きさせたら、それこそロジャー・ベーコン錬金術士として疑うところ無く、十年の幽閉じゃ済まされなかっただろう…。

…というわけで、クレメンス4世が3年の在位を後継者のための環境整備(=政敵排除)に費やし、同じく開明的な教皇が引き継いだとして1300年初頭にロジャー・ベーコンが“ベーコン暦”を完成させたということに妄想決定。

そして、それがイエズス会によって日本にもたらされ、以下同上ということ。

最初は週5日制を考えていた(だってそのほうが休日多いから←怠惰な男)。けれど、より天文と馴染んでいる六曜があるのに、五行を採用するのも説得力がなぁと思いなおして泣く泣く週6日制にしようと考えた。ところが、六曜が具体的にどの星であるのか明記されたものをみつけることができない!(今後の宿題な)加えて、良く考えたら六曜より七曜の方がメジャー!という壁に衝き当たり、多少苦しいが信長様にご登場いただいて無理やり七曜から日を削って夜の星だけの“六”曜にしたという力業に出て見たのでした。

ちなみに、

この暦でも、春分の日は3月20日土曜日ごろ、夏至の日は6月21日金曜日ごろ、秋分の日は9月23日木曜日ごろ、冬至の日は12月22日水曜日ごろである。違うのは曜日が動かないところ。毎月すごくきりが良いカレンダーが作れるなぁこれなら。

週休二日制より休みは減るけど…orz

まぁ、その替わり大安吉日が必ず休日の前日“木曜日”に当たり、休日“月曜日”は赤口で凶日になるから、行事やイベントがこの“木曜日”に集中して休みになるか楽しい日になる確率が高いだろうから、釣り合いが取れるって事で。「花金」ならぬ“花咲く木曜日”だな。

ああ、こういうくだらないこと考えるの楽しいなぁorz

息抜き終了です。