金の話/種々雑観

金融工学とは、金融商品を介して経済の変動を平準化するものだ。それを摩天楼のバカどもは波を大きくすることに使って、結果大津波を起こしてしまった。

そういう理解。

本来的には、金融ってのは会得する手間と管理する金の総額の割に実入りの少ない仕事なんだろう。現物が全ての一次産業とは大違い。

決壊したダムを嘆いても、雨は広くささやかに降るものだ。

人間には、拡大路線の人間と効率化路線の人間とがいるようだ。

拡大派はとにかく仕事を増やして利を殖やそうとし、効率派は仕事を効率化して利を増やそうとする。

両者はそれぞれにそれぞれの方法が正しいと信じきっている。

さて、成長分野は産業の幼年期として顧客余りで作れば売れる頃だ。○○戦争なんて呼ばれる分野は、青年期として需要と供給が均衡して同業が互いの成績を食い合う状態。斜陽産業は老年期として、技術的に新しい別の商品にとって替わられつつある状態。

幼年期は拡大路線のトップで勝つ。青年期は効率化も考えないといけない。老年期に入る前に、新分野への移行を段階的に始め、それを推進する拡大派の人間を見つけねばならない。

この二つの人間が上手くバトンを渡せるか、また、第三の人間=転換のアイディアを持つ人間(ほとんど異分野に見える)をしっかり受け入れられるか、それが浮沈のカギだろう。