トルコの占い師/夢日記

■071004.thr

トルコに来ています。

力士のスカウトについてきたらしい。前後の事情は不明。

とにかく、有望な青年を試すために、同行した女の子が相撲の相手を務めようとしています。

…俺、この女の子になんて失礼なイメージ持ってるんだろう?自己嫌悪。

勝負の結果も見ないで、俺は腹が減ったのでメシを探しに行く。

地元の少年に聞こうかと思ったが、食に頓着がありそうではなかったのでやめた。

宵闇の街をぷらぷら歩いている。

市場は人手が多くにぎやかで、油断すると人にぶつかりそうになる。

俺はふらふらとうまそうなものを探すためにきょろきょろと視線を動かしながら歩いていた。

ふと、その目に黒い肌の美人が目に止まった。黒い肌に白い目が映えて印象深い。

その美人はこちらにまっすぐ歩いて来て、そして俺とすれ違った。

どんな街にも美人はいるもんである。いや、これだけ人がいて、特に目を惹いたのが彼女だけと言うのは逆に美人の希少さをあらわしているのかもしれない。そんな美女と袖も触れそうなほど接近できるとは、なかなかの幸運かもな。などと思った。

そういう、うきうきと浮ついた気持ちで二、三歩進んだところで、ようやくふところが軽くなっているのに気がついた。

あの美女、スリだったのである。

困った。財布には全財産が入っている。このままではメシを食えない。それは大問題である。

俺は急いで女が去って行った方を追ったが、人通りが絶えた所はまさにダウンタウンと言うべき猥雑な街路であった。

誰かに声を掛けて女の目撃証言を探そうにも、どいつもこいつも怪しげな顔をしていやがって、とてもまともに口を聞けそうに無い。

さて、どうしたものかと思っていると、逆に女性の声が俺に呼び掛けているのに気がついた。

なぜ、俺だと思ったかと言うと、その声が英語だったからだ。

"Can I help you?"

それは占い師だった。手元にはカードを持っている。その白い肌の占い師は重ねて俺に呼びかけてきた。

俺は金が盗まれたのだがいいのかと聞いた?

彼女はそれは今から取り返されるのだから良いのだと言う。

そして、俺は言った。

「じゃあ金が帰って来たら報酬を払うとしよう。占いにはどう出ている?」

「ふむ…占いにはアフリカが関わっていると出ている。しかし、犯人がこうも早くアフリカなんぞに逃げられるわけが無い…」

「…なんだよ、そんなことしか占えないのか?俺の財布をすって行ったのは黒人の女だった。アフリカと何か関係があるのかもしれないが、それだけじゃ手がかりにならないぞ」

「…そうだったのか、いや、だとしたら手がかりはそれで十分だ。あの女、ここらじゃ有名でな。あの女が臨時収入を得たとすれば行くところは一つしかない。付いて来い。案内してやる」

そして、俺たち二人はある酒場へと到着した。

占い女が先に入っていく。

「おい、親父、アフリカーナが来てるだろう?」

「ああ、いるよ。ほれ、あそこに」

「さあ、これで依頼は果たしたよ。早速ここでおごってもらおうじゃないか」

「なんだかだまされたような気分だが……まあ、俺も腹が減っていることだし、流れに身を任せるしかないか」

そこへアフリカ女がしなをつくって一言。

「財布は返すが、ワタシもおごれ。なにせこんな美人の酌で呑めるんだからそれくらい払ったって文句はあるまい」

……文句は言わせろ。

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トルコくんだりまで行ってだね……