リバース・スクール/夢日記
■070618.mon■
なつかしの学び舎。
卒業した中学校に10年ぶりに帰ってきた。
「まさかお前がまた帰ってくるとはな」
隣を歩く旧友が感慨深げに言う。
「俺もお前がここにいるとは思わなかったよ」
俺がそれに答える。
「今度はまたなんで死んだんだ?」
旧友が問う。
俺は答えに詰まった。
これは夢だ。中学生の頃に定番だった夢。すべてがなつかしい。
俺は死んでいて、生き返るために学校の裏棟に通っているという設定だ。
俺は幽霊だから、ごく限られた霊感がある人にしか見えない。この旧友はその限られた“見える人”だった。
この頃はすごくいき苦しくて、夢の中とはいえクラスメイトを殺そうとしたり、幽霊とはいえ飛び降り自殺をしようとしたりした。
本当に、なにもかもがなつかしい。
今、周りを歩いているのは10も歳の離れた子供たちばかり。
何故、俺は戻ってきてしまったのだろう?
それにしても―
「制服、変わったんだな」
「ああ、おしゃれだろう?」
俺が在校していた頃は、焦げ茶のチェックのズボンに白いシャツと茶色のブレザー、学年ごとに色分けされたネクタイというスタイルだった。今は、黒字のズボン、白地に黒の太目の格子模様が入ったシャツ、そして、茶色のブレザーというスタイル。ネクタイは……律儀そうな生徒もつけていないところを見ると、ノータイなのだろう。
「おしゃれというか、あのシャツに茶ブレは無いだろ」
「そうか?」
あの茶ブレ……う○こ色とか言われたりして嫌だったな……
そんな雑談をしていると学生二人組に声をかけられた。
「先生……ひとりごと……ですか?」
そう、俺は幽霊だから彼女には見えていない。
「ああ…聞こえてたか?」
旧友は照れくさそうにみせてごまかす。
しかし、俺は話しかけた女子生徒の隣の子が二人のやりとりを不思議そうな顔をしているのに気がついた。俺はその子に小声でそっと教えてあげる。
「俺は幽霊だから、彼女には見えてないんだ」
目を丸くして驚いているその女の子とすれ違い、三人を置いて俺は裏棟へと向かった。
中学生の頃は裏棟を「時が止まったような場所」と認識していたと思う。
扉の中は仏像の隣に注連縄をめぐらされた御神体が鎮座しているような、神仏混淆ここに極まれり、といった趣である。だが、そんな空間にも10年間の変化が所々に感じられて、「時が止まった場所」など存在しないことに感慨を覚える。
何故、またここに戻ってくることになったのだろう?
□ □ □
個人的に、すごくなつかしいんですよね……
忘れてたくらい古い夢。
でも、確か複数回にわたって見ました。自分が幽霊になる夢。
何故今なのか……やっぱなんだかんだ言って昨日小説が1ページも書けなかったので、「ヒント」ってことなんでしょう。
確かにこれは助けになる……