夢日記アーカイブ050608

家族で飯塚(父方の実家)に寄り、そのまま家族旅行へ。

九重連山を走り、風景を眺める。爽やかな景色に心踊る。

そんな行楽気分を台無しにする一報がラジオから流れた。

「強盗犯が人質を取り逃走していた事件ですが、続報が入ってきました。今日昼過ぎ人質の遺体が阿蘇の外輪山で発見されました。しかし、依然犯人の足取りは掴めていません…。」

「あら…。」母が不安げな声。

「物騒だな…。」とは俺。

「こんな奴等はとっとと捕まえて死刑だな。」といつもの勢いの父。

その後は素人推理や不安を漏らす母をなだめたりで車中は一仕切り盛り上がった。

次の目的地までの道のりは平和の内に終った。

そこは近日オープンした博物館で個人のコレクションを展示したものだ。

主に中世の物品が揃えられている。能面、具足、刀剣の類が無造作に、手を伸ばせば触れる近さにガラスケースも柵もなく置かれている。時代も種別もばらばらだ。

しかし、それらが持つ本物の存在感は圧倒的で、不用心と思えるほどの近さとあいまって、普通の博物館以上の刺激をもたらしていた。

しかし中にはウサン臭い物もあった。

沖田総司の菊一文字則宗の柄。

いくらなんでも…。と思っていると、遠くから父が呼んでいるのに気が付いた。

「そろそろ次の所に行こう。」

大声を出しても気兼する必要が無い位、館内は無人だった。

出入り口へ向かう。

受付は暇潰しにテレビを見ていた。

アナウンサーの声が興奮過多に犯人逮捕のスクープを伝えている。

「捕まったのか…。」

靴を履きながら思った。この博物館、土足厳禁だったのだ。

靴を履き終えた時、他の人の足が視界に入ってきた。

「誰だ…?」

取り敢えず立ち上がってから目の前に現れた何者かの顔を見た。

短髪の鋭い目の男。

危険を感じた時には男の手はポケットから出され、みぞおちに狙いを付けていた。

そして銃声が一つ、焼け付く様な痛み。

遠くにアナウンサーの声を聴いた。

二人の犯人の内、片方しか捕まっていないという情報もある、と。

落ちて行く感覚の中、少し遅い、と思った。