森博嗣『ナ・バ・テア』中公文庫/読書感想
「スカイ・クロラ」シリーズのひとつ。
読む順序はどこからでも問題無し。俺は執筆順(執筆順に出版されたと信じて)に読んでいる(しかし森氏の創作作法からすると意味がない可能性は高いのだが)。
で、感想。
面白いよ。
(※詳しい感想はこちらの再読版をご覧ください⇒【再読】森博嗣『ナ・バ・テア』中公文庫/読書感想)
よしもとばななさんによる解説から引用する。
「一発で××! という話ですね」と書いたら、
「うわあ! 恥ずかしい!」というお返事がかえってきました。
萌え。
……じゃなくて。
なんだこいつら?
いい大人が子供みたいにきゃっきゃきゃっきゃとぉ~……
未だに高校生気分かー!
何だ、お前らあれか?
自分の潜在的な感情に気付かずに鞘当やっちゃうようなお年頃か!
そういう感じを持ち続けることができるってのは貴重だけど危うい。
持ち続けるためにとんがっていないといけない。
それを隠し続ける事。
一度失って、また取り戻すこと。
そういうお話です。
って書くと、間違っている気もしないでもないが、ま、とにかく面白いです。
以下余談。
「一発で」っていうのは、いわゆる主人公補正の一種だと思います。
あるいは「絶対当たらない」とかも。
どうしても主人公ってのはそうやって極端にならざるを得ない。
とすると、ほどほどに当たってほどほどに当たらないっていうのはよほど物語的には緊張感を保つのが難しいくて、貴重な気がする。
その意味でだらだらしない話です。だらだらした生に緊張感を持つ話だからかもしれないけど。