顔でなく脚/daily

アニメを見るのに抵抗は感じない。実写作品と同じ。演出が生身かそうでないかの違い。

脚本。つまらないドラマを見ないように、つまらないアニメも見ない。そのつまる、つまらないの判断の基準も同じ。作り込みが深いものを好む。

演じるものたち。俳優の演技の巧拙を気にするように、声優の巧拙と作画の美醜を気にする。

どちらがより希少な才能か、などは問題ではない。ただ、彼らはプロフェッショナルである。

ただ、最近の日本のドラマはアテガキが多い気がする。それは俳優が悪いわけではなく、俳優に悪いとは思う。

構図、すなわちカメラワーク。これは、アニメの方が自由度が高い。何故なら、テレビドラマは特にそうであろうが、視点=カメラの自由度には制約が多い。複数のカメラでの同時撮影は確か黒澤作品の画期的な点であったと思う。しかし、実態として全ての実写作品がそうできるわけではない。

アニメは構図に関しては確実に監督の想像力の自由度次第と言えよう。

最近実写作品もCGを得て自由度が高まったが、アニメは本来的に持っている。

そもそも実写作品は演劇から発展した。そして演劇は一方向だけから見る芸術であった(歌舞伎は花道や奈落があるから少し違うが)。アニメは漫画を介して絵から発展した。絵画は、時に「神の視点」すら想定する。この起源の差もあろう。(この点ディズニーアニメの黎明期は、実写作品からトレースをしていたから演劇の影響は無視できない。しかしジャパニメーション及びカートゥーンはその限りではなかろう。)

音楽については、位置づけに違いはない。体の動き、心の動きにどれだけ曲や詞を合わせられるか、という問題。

僕は基本的に人間の心の動き、つまりは物語、脚本の部分に興味があるので、動いているのが生身かどうかなんて意識しない。その意味では、小説も同じ。まあ、生身の人間だったら生身の動き方に注目し、生身じゃなければ構図に注目するという違いはあるが。

映画は…ちょっとな~、お金が掛かるのがな~。しかし、見ないといかんよな…と思いつつ。とりあえず、お茶を濁す。そして、テレビドラマよりもアニメに触れる機会が多いのも、たまたま僕がビデオ録画ができない(いろんな意味でめんどくさい)ことや、画質に注目しなければインターネットで好きな時間に視聴できることが原因となっている。

まあ、そもそも自分の部屋にテレビが無いし、ドラマをやっている時間帯に家にいないし、ただそれだけのこと。結局生活時間帯の問題か…

あ、でも、「いもたこなんきん」は何話か見たけど面白かった。