ラノベ式/夢日記

■060617/FRI-2■

そいつはとてつもなく危険なヤツだった。

手に刃渡り60センチを超える肉切り包丁を持って、背中を丸めて暗闇をのろのろと歩いていた。

稲光が、時折そいつの姿を照らし出す。

視線がじゃない。表情が尋常じゃない。動きが人間じゃない。

全てが獣を思わせた。

僕は書斎を出て慌てて家中の戸締りをした。

そして眠っていた妻と子供を揺り起こし、奥の部屋へと移動させる。

事情は説明しなかった。心配させたくなかったし、説明している暇が無いかもしれなかった。

そして、激しい物音がした。

先程のあの光景を見なければ、落雷の音かと思っただろう。

僕は急いでその音がした方向へと駆けつける。

案の定、その獣が居た。

6畳の和室に雨戸の破片が散らばっている。

そいつはまだ雨の振り込む窓の近くに立っていて、これから何をするのか決めかねているように見えた。

僕は、武器が必要だと思った。未だどう動くか分からないが、基本的にやつは攻撃的な精神を持っている。今すぐにでも何か武器が必要だ。そう、直感した。

目を走らせて周囲を見る。すると、部屋の片隅に一本の棒が転がっているのを見つけた。

僕は走ってそれを取りに行く。

ヤツはその音を聞いて、こちらを見る。そして同時に走り出す。獣のような威嚇の吼え声を上げる。

僕は棒を掴む。直径3センチ、長さ1メートルほどの棒。掴み、体の勢いを殺さずに、身を翻してバックステップするようにして振り返る。

振り返った僕を見て、やつは立ち止まる。

間合いは2メートルほど。掴んでその場で振り返っていたら間合いは1メートルほどだったろう。最初の危機は脱したようだった。

僕は棒を手槍のように持ち、左半身に構えた。

こちらから攻撃するつもりは無い。間合いを制し、防御に徹する構えだ。

あちらには、攻撃するつもりというよりは殺意が満ちているように感じられた。

しかし、動こうとする度に僕が小さく突きを繰り出すのでなかなか思い切った攻撃に移れない。

ヤツの両肩は怒りでせりあがっていく。

殺気が膨らむ様子が見て取れる。

頃合か。

圧するかの如く大きな動きでヤツは肉切り包丁を両手で振り上げた。

僕は棒の先端を後ろに引きつつ、半身のまま飛び退り、間合いを更に空ける。

ヤツの肉切り包丁が空を切って畳に深々と喰い込む。

僕はヤツのがら空きのこめかみへと渾身の払いを喰らわせる。

棒の先端が狙い通りこめかみにヒットした。しかし僕はそこで気を緩めず、更に踏み込んで諸手突きに出る。

ヤツは思わず両手で防御の姿勢を見せたが、直径3センチの棒はその防御をすり抜けて右胸へと突き抜けた。

これで転ばせる事に成功し、僕は一気に間合いをつめて相手の頭の横に立ち、機先を制しつついつでも追撃できる体勢を整える。

ヤツは興奮した表情ながらも、動きを止めて棒の先と僕の目とを交互に見ながら困惑していた。

□ □ □

う~ん、イメージトレーニング?

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