森博嗣『εに誓って』講談社文庫/読書感想
バスジャックが発生する。
犯人は、人質達に外との連絡を許可する。
まるで、反応を伺うように。
一連のギリシャ文字を共有する事件。
その背後には、かつて自由へ至る解として殺人を選択した経緯を持つ世界的な天才が?
面白い。
うーん、そだね、メインの謎はそんな難しくなかった。誰と誰がセットか、ってところも含めて。
ただ、目的だよな、わかんないのは。
睨まれた、ってところの、「なぜ?」が埋められなかったなぁ。
違和感の積み重ねを疑惑に変えるのはともかく、理由を添えて仮説にするのが僕には難しい。
それにしても、四季の放任ってのは、本当にアリだ、というか、フィジカルな生存とは何か、みたいな問い。
面白い。
(2010.06.16読了、2010.06.20感想)