乗り物の話/daily

車が好きな人の中に、自分の体の延長として車という道具を自在に動かせる一体感が好きな人がいまる。車と一体となり、素の体では実現し得ない移動速度を体感する。そういう快感が好きな人です。

僕はこれと似たような感じで、自分の精神の延長として肉体という道具を自在に動かそうとし、実際にできた時が楽しいです。体の動きと精神の動きが一致する感覚。

なんというか、肉体って精神の赴くとおりにはだいたい動いてくれないし、管理しないと調子が悪くなるし、あんまり自分のものという感じがしてないんですよね。

肉体と精神はけんかしがちです。

だから仲良くするために呼吸から整えて、足を踏みしめて、体重を骨格に乗せて、力を散らさないように全身の筋肉に神経を通していくのは楽しいことです。

肉体のさらに外側の車となると、なかなか精神が追いつかないんですよね。

だから僕は車はあんまり好きではないです。

乗っているとどうしてもうっかり気がつかないうちに人を轢いていないかとか、不安になりますしね。

翌朝、見慣れた天井の下で布団でぬくぬくしているのに気がついて、ようやく「ああ昨日はちゃんと安全運転できていたんだな」と安堵します。

車に限らず機械全般は使いながら精神が遊びに出てしまいそうで不安になりがちです。

自転車くらいまでなら人間の規模に合った運動になるので、しっくりきます。

電車とか新幹線は、乗っている間は体は物体になって運ばれていっているだけですからね。

楽なもんです。

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