DDD?/夢日記
*夢日記*081122.sat
12畳はあろうかという洋間にいる。
薄いタイル張りの床面はほこりに汚れている。
部屋の一辺はすべてガラス窓だが、入ってくる角度の浅い陽光はほこりにも遮られて弱弱しい。
「この部屋で君は死んだんだね」僕は目の前の女性にそう言った。
「そうみたいです」声を掛けられた女性はそう答えた。
部屋の中は床面に反射した橙色の光に染められて、彩度が低くなっている。
その女性のショートカットの髪も、ベージュ色の秋物のセーターも、紺色のジーンズも、どこかうすぼけたハーフトーンに落ち着いている。
「とにかく殺したやつがいるんだろう?」友人はそう言った。
「だが、彼女の記憶にはその殺人者の姿が残されていない」俺は答えた。
「彼女が捨ててしまったからだ」
その女性はからだをびくりと震わせた。
俺の脳裏に彼女の記憶がフラッシュバックする。
同じ部屋。窓が暗い。夜だ。星明りをたよりに振り返る。そこにいる影から手が伸びて―。
「そして死。そこまで、そしてそれ以前の記憶もない。それはここに彼女が捨て去ったからだ。けれど、それを無理に思い出すことはない。それがなくても事件を解決して、彼女を成仏させることはできる」
俺はそう語る。
「だから、君はここで待っていてくれればいい。体を見つけるヒントを持ってくるから」
そう言って俺達はその廃墟を出た。
枯れ草に覆われた斜面を降りて、公営団地の裏手に出る。
きつい勾配の道路を歩いて下りながら俺はつぶやく。
「彼女が忘れたいような人物が犯人だ」
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亡霊が出てきます。
先週くらいから見ていた夢。
なんか、浮遊霊が遺体を捜しているらしい。