冒険/夢日記

夢日記081024.fri

ゲームを買った。

説明書が分厚い(説明書=攻略本)、洋物のRPGである。

ムービーが始まった。

主人公は王子なのだが、彼を疎ましく思っている王に不穏な動きを見せている南方の帝国を探りに行くように指示される。

彼は剣一振りと限りある路銀を手に、身一つで王城を出る。

一人旅が危険と判断した彼は護衛を雇うために斡旋所を訪れるが、護衛たちは今の時間は酒場にいるという……。

「この町で一番腕が立つ護衛がここにいると聞いたが?」

すでにみすぼらしい巡礼者の服に身を包んだ王子は酒場に入るなりそう言った。

荒れ狂う海のように騒がしかったホールはこの小さな石ころにも等しき一言で一転して水を打ったように静まり返った。そして、彼らが時々動かす視線の方向を総合すると、酒場の隅にいる一人の人物がそれらしいことがわかった。

王子はその人物の近くへと歩み寄る。誰も彼にその人物を紹介しない不思議を彼はかけらも感じていなかった。

「そなたが、最強の護衛か?」

王子は無遠慮に聞いた。王子がただの平民ならば、その人物の服装に違和感を覚えたはずだ。しかし、彼はこの場にとっては奇妙なことに王子というやんごとない身分であった。ゆえに、その人物の着ている布があまりに白く、滑らかであり、身につけている肩当の磨かれ方が尋常でない滑らかさであることに気が付かなかった。

「そなた――まさか女か!?」

ゆえに、彼の驚きはその人物が女性であること、その一点に集中した。

その美しい金髪を後ろで三つ編みにまとめた女神のごとく美しい女性は王子の方へと振り返った。

「こんなところに来るにしてはおかしな話し方をする人だな」

その女性の護衛士はそう言って笑った。白い肌に柔らかな曲線を描く唇がえもいわれぬ色気がある。

身に着けている鎧は緑色の胸甲だけなので、布越しにも見て取れる豊かな体のラインも普通の人間には悩ましいはずだ。

だが、王子はそういう華やかな心境にはなかった。思いつめた声でこう言った。

「あなたの腕が評判どおりなら女だろうと構わない。護衛を頼みたい」

その女性は仕方ないといわんばかりに肩をすくめつつ目を閉じて苦笑した。

「いいでしょう。ただしただ事ではなさそうなのでお話は宿で伺います」

……。

王子は彼女にすべての事情を話す。南の大陸に侵入せねばならないこと、そのために南の大陸からこちらの大陸に広まりつつある宗教の巡礼者のふりをするつもりであることを話した。

女性は、巡礼者のふりをして侵入する作戦には同意したが、こんなふうに軽々と話さないようにと彼に釘を刺した。

そして、彼らの旅が始まった。

さて、ここからゲームスタート。

各地でいろいろと探索をしつつ、彼女のきらびやかな鎧を狙った盗賊や、山道での山賊などと戦いながら物語が進む。戦闘パートは横スクロールのアクションになっていて、雑魚を片付けながら進んで、終着点にいるボスを倒したらクリア。各ステージの最初に王子と女性剣士のどちらかを選んでチャレンジ。という仕様。

王子のグラフィックはフードをかぶった旅姿の平民が短剣を両手に持ったスタイルで、王子というよりも暗殺者みたいだ。

女性剣士のグラフィックは、両耳の上に羽がついた茶色のヘルメットと緑色の肩当と胸甲にラウンドシールドを身に着けた白い衣に金髪のオーソドックスな両刃の剣を持っている。

なんかいろいろ中略。

北の大陸の西の端っこからスタートして、東南部の諸島づたいに南の大陸へと入っていく。

地図を確認すると、漢字とカタカナで地名が入っている。どうやら多民族国家ということらしい。

海賊から船を奪うステージをクリアする。

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女性剣士の方は、描写でわかると思いますけど、「ワルキューレの冒険」で有名なワルキューレそのまんまですね。

プレイしたことはないんですけどね。いとこがやっているのをちらっと見ただけです。

ワルキューレの存在でゲームがRPGってことになってますけど、これはアクションゲームだよなぁ。

そういえば「サンドラの大冒険」を友人が持っていたけど、自分はぜんぜん上手くなかったのも思い出す。