相談と欲求/daily

よく考えてみたら、ヒトに相談を持ちかけた経験がほとんどない。

少なくとも記憶にない。

話の流れで冗談めかしたことは多いと思う。

けれど、助言が欲しくてヒトにアポイントを取った経験は、論文の調査以前になく、また、以後も親類・友人・知人に対してはない。

いや、一件カウントするか微妙なものはあるが……。

いつも呼び掛けられてそれに答える形で済ませてしまっている。

そして、訊かれた以上のことは答えられていない。

多分。

相談を受けた経験から言って、ヒトは欲求が潜在させられていて、それを解決するために相談する。

僕のそれは潜在しているか?

否。

知っていて、腐らせている。

それは、閉じた部屋で恋人が餓死していく姿を見守っているような、そんな感覚に喩えられるだろう。

それで不可解さは伝わると思う。

私も理解したくない。