塔挑者たち/夢日記

DATE=080815.fri

僕らは塔を登っている。

「次の国にたどりつくまでの辛抱だ」

分厚い鎧を身にまとった男が言った。

この世界は柱状になっていて、内側をらせん状に陸地が登っていっている。

一巻きをひとつの階層として、複数の階層にまたがる国もあれば、ひとつの階層に複数の国が並存していたりもする。そんな国と国との境目は権力の空白域として、盗賊や野獣が跋扈する森や荒地となっているのが普通だ。

今も、そんな暗い森を進んでいる。

今僕が身を置いているのはキャラバンではなく、元は独り身の旅人が相互に助け合うために組んだ小集団である。それぞれが別々の目的を持っている。

より上層の国での仕官を目指している者、上層の奇石を持ち帰り一攫千金を狙う者、夢破れ帰郷しようとする者・・・。

それぞれにそれぞれの身の上を話して気を紛らせながら進む。

一通り話し終えた時、僕らは黒と紫紺の二色に塗りつぶされた夜の森をなんとか何事もなく抜け、小さな町へとたどり着いた。

宿に行く前に互いの労をねぎらう意味で酒場へと向かう。

ぶどう酒がうまい酒場で、ほのかなろうそくの火にたれを照らされた焼き鳥が至高の一品に見えた。

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あー、『ドルアーガの塔』っぽい。

でも、微妙に違う。

柱状の世界で、上層に行くほど強い国があるみたいな世界観は面白いかもなぁ。

らせん状に陸地が上っていて、川もずっと流れているんだろう。

つまり、柱の両端こそが物語の肝になるわけだ。