情報の宇宙/直感思考

情報について僕が解らないことを書く。

直感。

インスピレーション。

あらゆるものは情報である。

僕ら人間の意識は祖先が遺伝子に篭められた情報と自身で経験し蓄積した情報から成り立っている。内的な因子と外的な因子が結びつき、情報が組織化されたものである。

人間は記憶を整理する。不必要な事は忘れて、必要な事を残す。そのために思考する。内部に蓄積した情報をぶつけ合い、取捨を選択する。また、それらによって構築した理性を先祖伝来の本能ともぶつけ合って、不要な場面で本能を抑制する。そうやって、情報を統制する。それが人格の深化である。それが心だ。

人間が心を持っているのに対して、他の動物たちは心を持たないと言われることが多い。しかし、それは進化の結果として優劣をつけられる問題ではなくて、単にこの地球上で絶える事の無い生存競争に生き残り、子孫を残すために人間は心を持たなければならなかっただけのこと。それは牙や角と同じツールに過ぎない。

あらゆるものが情報であると書いた。

立派な角はメスを取り合う角合わせにも用いられるが、それ自体がセックスアピールでもある。つまり、メスにとってはそれが情報として捉えられるのである。

遺伝子を基にして発現した形質と、心が経験的に表現するもの、それらは区別されない。

もっと巨視的に見て、生命と言う大きな枠で見た時に種の淘汰は個体間の接触(捕食や競合)による情報交換によって、進化は方向性を持っているといえるかもしれない。そして、その方向性に影響するのは環境要因である。火山活動やポールシフトなどにより気温や紫外線量などが変化する、これは環境要素の変化である。これによって、生命は相互に干渉し合いながら進化を遂げて、生存していく。外的な因子に対して内的な相互干渉による情報交換から自己最適化によって生命自体は保存される。それは、心の深化と同じ様に見える。

微視的に見直す。種単位では、それが性淘汰によって進行する。

また、巨視的に見る。書物はそれ自体は単なる物質に過ぎない。ただ、人間にとって読めるように作られており、それを人間が読むからこそそこに情報がたくさん詰まっていると観測できる。詩人はその感性によって他の人間以上の事を日々の光や風や水に見出す。情報は、物体とそれに感応するものの間に生じるものである。重力を伝える重力波も二つの物質をつなぐ情報である。それに対して加速度を見出す質量もまた情報である。

宇宙は閉鎖された系である。よって、熱力学第二法則などのエントロピー増大則によって、閉鎖された系において情報は増大する。それは光が進んでいる最前線、宇宙の一番はしっこから内側を見たときに、光や重力波が蜿蜒と放出され続けている事を見ると納得できる。内部の物質は拡散している。人間はその一部を観測して全体を想像する。人間に宇宙の全てを理解する事はできないが、それを構築する理論を想像する事はできる。

全体の理解は不可能だが部分の理解は不可能である。

部分は全体の一部から成り、部分が全体を把握する事はそれが部分であるからこそ不可能である。

よって、人間は自分を構築するものの全てを理解できないし、コントロールもできない。自身が情報の塊であり、それが意識されないにしろそれは情報として蓄積されたままである。よって、人間は自分自身の全てを理解する事はできない。また、人類がそれ自体を理解することもできない。ただ、流されるだけである。ただ、部分から全体の傾向を類推し、その方向性を変える事はできる。

例えば、宇宙が広がりきったとして、その状態はきっとエントロピーが無限大、情報が無限に複雑になった状態、類推が不可能なくらい情報が爆発しきった状態、そんな時、情報は互いに連続していないのだろう。それは、つまり無の空間に似ていて、そして、微視的に見た時に情報量は“0”かもしれない。そんな中に“1”が揺らぎが生まれたら、それは相対的に見て無限大にも見えるだろう。それが、膨張すると言うことは“1”が複雑になる、“1”を無限に割っていくことに見えるだろう。

この“1”というベクトルに対して“i”という虚数のベクトルが同時に発生するなら、その掛け算は“0”であり、存在しないに等しい。しかし、“i”の側から見た時に我々の“1”は“i”に見えるだろう。そうやって無限に宇宙が存在したとしても、それらが互いに不干渉だからこそ、宇宙の外側の全体的には無の状態は保たれている。ベクトルが異なるから、存在できる。無限次元に。可能性と言うのは方向性で、つまり、ベクトルだ。だから、共存という名の相互干渉は不可能である。

個々の宇宙でも、ある星の生命集団でも、ある種でも、その方向性、可能性は無限に存在するが、その相互は異なるベクトルであるために干渉できない?

宇宙の膨張はベクトルの中身のスカラーが割り算によってエントロピー的に増大する。…ような気がする。そしてその方向性は環境要因によって決定する。そして、なんらかの臨界点に到達した時に相転移する。固体が液体に成り、液体が気体になるように、宇宙は相転移して来た?あれ?ああ、固体というのは全体的にはエントロピーが増大する中で、爆発的な膨張による相互不干渉の中から部分的に残ったものか?宇宙が十分に冷え切ったら、また相転移を起こして、冷え切った宇宙に浮かぶ星々を分解するように物理法則が切り替わるのかもしれない。磁力が分かれるとか?5つの力になる?ワカンネ。

つまり、宇宙も生き物みたいな情報だ。心は宇宙だ。

……?良く解らん……いつも通り、良く解らんくなってきた?

そんな感じに僕には見える。