万引き対策を考える/侏儒雑感

なつかしき「まんぼうシール」関連のお話(引用記事中の「正規販売シール」とは「まんぼうシール」のことでしょう)。

福岡の万引きの数が尋常でないということです…。

2007/08/23-04:55 書店万引き撲滅に躍起=非行ワースト県返上目指し-正規販売シール普及せず・福岡

 少年の「非行者率」全国最悪の汚名返上に向け、福岡県警などは、書店で横行する万引き防止に躍起となっている。万引きされた書籍が古書店へ転売されるケースも多発。関係者の協力を呼び掛けているが、書店などの利害が絡むことから十分な協力が得られていないのが実情だ。

 福岡県内で昨年摘発された非行少年(10~19歳)は約8800人。少年1000人当たり約17人で、非行者率は4年連続で全国ワーストだった。

 非行全体の22.5%が万引きで、中でも書店の被害は深刻。県書店商業組合によると、県内の1店舗当たりの被害額は年約210万円に上る。県警は万引きされた書籍が古書店で換金されている事態を重視。同組合とともに、昨年7月から、書店で販売した際に書籍に張り付ける全国初の「正規販売証明シール」制度を導入した。

 万引き抑止効果が期待されたものの、実際にシールを張っている書店は、同組合加盟店(約370店)の2~3割程度。同組合は「書店にとってシール1枚1円の費用負担が小さくないことや、客が嫌がることがある」と分析。普及に頭を悩ませている。

ありえね。おおすぎ。

まさかここまでとはな……1店舗あたり210万……。

…俺ですら高校の時の思い出

「…あれ?お前レジ通ったっけ?」

「…何か言った?」

「…いや…なんでもない…」

…OTL

……OTL

………OTL 読書の神よ…告発できなかった私をお許し下さい…。

さて、そういうわけですので、福岡はそうとう蔓延っちゃってると思って差し支えないと思います。

小耳に挟む限りでも、中高生が新品を大量に持ち込んで来るとか、巻数が被ってたりすらするとか、人気が爆発したとたん棚一段がごっそりとか、電話連絡しても親がいなくて確認できないとか、連絡取れても親がスルーとか、まあ、書店さんの苦労は耳に挟んでおりました。

それが高校生の時の話。

それで昨年から「まんぼうシール」が導入されました。

導入直後の僕のリアクション↓

⇒「まんぼうシール/daily」

⇒「まんぼうシールの続き/daily」

あれは本当に愛書家泣かせだった。

刺青シールってあるじゃないですか、ちょうどあんな感じでまんぼうの図柄がシールからはがれて本の方に付着するんですよ。

そりゃあ

 万引き抑止効果が期待されたものの、実際にシールを張っている書店は、同組合加盟店(約370店)の2~3割程度。同組合は「書店にとってシール1枚1円の費用負担が小さくないことや、客が嫌がることがある」と分析。普及に頭を悩ませている。

ってことになりますって。

しかも、1枚1円ってのは高いね…

うむむ。

書店組合は新古書店との連携の仕方を変えるべきではないかな?

今、新古書店の買い取り価格が「人気書籍」とそうでない書籍との間で開きがあることに着目して作戦を考えてみた。

人気の本は100円~150円、高いモノで200円が最高だけど、そうでないものは新品でも50くらいにしかならなかったはず。そこを衝く。

新古書店から高価買取書籍情報を書店組合側に渡す。

②また、高価買取書籍情報を待つまでも無く、書店組合側で分析してベストセラー本を把握してリストアップ。

③各書店は書店組合が作成したリストに上がったものを、カウンター販売にする。

これが一番シンプルな作戦ではなかろうか?

人気本なら10冊で1000~1500になって1日遊べる金にはなるところが、同じ10冊でも500以下にしかならないってのは大きい。リスクは同じなのにぜんぜん旨みが違うからね。

この「カウンター販売リスト(万引き防止のため、お客様のご協力をお願いいたします)」は公開してもまったく差し支えないものだし、新古書店的にも「人気書籍高価買取いたします!」のチラシ以外に重要な買取広報ルートになると思う。

一部書店では独自に、表紙をコピーしたものを新刊コーナーに置いて「購入にはこちらをカウンターにお持ち下さい。カウンターでお渡しします」ってやってるし、それをより戦略的にやっていこうというお話。

書店側では新古書店での売れ行きを動的に把握することが難しいと思うしね。

ある種ブラックリストならぬホットブックリストと言える。

ま、誰でも思いつくと思うけど、徹底するのが難しいんだよなこういうのって。

少なくとも、まんぼうシールは無理。無理無理。