『四季・秋』森博嗣(講談社)/小説

S&Mシリーズ、Vシリーズ、そしてGシリーズを貫く四季シリーズ。

第三作・秋を読んで考えたことです。

以下、たぶんネタバレ。

う~ん…哀しい。

その可能性も想像できていたろうに……

でも……それでようやく人間らしくなったのか……

子供らしさが死んで大人らしくなる。

子供も天才だったろう。

経験するだけ、食べるだけではだめで、

経験させる、食べさせることが大事。

全ては伝わらないからとあきらめるのではなく、

出来る限り伝えようとする努力。

理解しようとする努力。

理解したことを伝える努力。

7年が経った。

人は変化していく。

少しは大人になっただろうか?

犀川は?萌絵は?

過去はいつも記録でしかない。

未来はいつも予測でしかない。

現在、今ある感情だけが現実。

感情は移ろい、変わり続ける。

毎瞬間に訪れる死を覚悟する。

真賀田四季は嘘をついたと思う。

人間として生きていると思うから。