漂流会議/NPB

パ・ペナントレース春の甲子園と開幕直前で、わくわくする今日この頃、しかし西武の裏金問題でドラフト制度改革が紛糾しています。

一昨日、西武以外の11球団の球団代表と根来コミッショナーが7時間に亘る会合を持ちまして、そして出した結論は、

「希望枠は来年以降は撤廃。今年については継続審議」

といういかにも煮え切らない結論でした。

具体的な話し合いの中身は伝わってきませんが、いろんな記事を見てみると多分こんな感じみたい。

巨人:「固執するわけではないが」と言いつつ、今年からの廃止に難色。「どこかに選手の自由を認めないと海外流出が増える」とのこと

阪神:今年は暫定案でどうか?(暫定案の中身は不明)

日ハム:阪神の暫定案という意見に賛成。「1、2巡目抽選、3巡目以降ウェーバー」希望(これが阪神案なのかは不明)

ソフトバンク:「希望枠=不正」と考えているわけではないが、撤廃は仕方ない。「完全抽選制度」希望(指名順位関係なく抽選)

このうち巨人、阪神ソフトバンクがロッテ・瀬戸山球団社長が言う「難色を示した2、3球団」だろう。

他の7球団の代表は今年からの廃止に賛成を明確に表明している。

…もう多数決でいいんじゃね?

というか、根来コミッショナーは議長じゃなかったっけ?7時間の長丁場になる前に多数決で切るか、次回繰越かぱしっと決めなきゃ。

しかし、ドラフト弱者の球団はともかく、いくつかの球団は廃止に賛成しながらも内心残念がっているはず。それを解りつつ単独で悪役を張ってる巨人というのは、ある意味凄い。盟主どころか悪の帝王みたい。

海外流出の問題は、こっちの制度を整えてからMLBNPBコミッショナーが交渉すべきことです。こっちのコミッショナーに交渉権限が実質的に存在しないから、制度が整っていなくてそれでポスティングやら卒業即メジャー行きやら何やら困ったことになっているわけで、とっとと巨人が引っ込めばいいのよ。

…ま、どっちにしろ次回の会合は4月2日らしいですが、その頃には世論はすっかり撤廃ムードでしょうよ。

まず当然のようにアマ3団体(高野連、大野連、社野連)がこの煮え切らない結論に猛反発。

それから、会議終了直後にヤクルトから重要な布石。「ヤクルトは今年の希望枠を自粛」。

続いてロッテもバレンタイン監督が希望枠自粛を言明。

この布石によって実質的に今年度の希望枠行使はかなり気まずい。今後同調する球団は増えることが予想される。

また、選手会は希望枠今年度存続の場合はプレーオフクライマックスシリーズ)のボイコットを示唆。

こうやって、時間を掛けるほど外堀はどんどん埋まっていきます。

それが解っていないんですかね?

巨人の印象はどんどん悪くなっていきますね……「今年の分にはどんだけ投資したのかしら?」とか自分のファンにまで思わせたら駄目ですよ?