悪戯返し/daily

ここ1ヶ月くらいの話なのですが、ウチの家の電話に無言電話を掛けてくる輩が現れまして。

休日の午前10時から午後12時半くらいまでの間、切っても5分と空けずに掛けて来るんです。

「もしもし」と受話器を取って、姓を名乗っても完全に無言。

そこで、我が家の対応。

■父の場合

①イライラして電話線をジャックから抜き取り元を断つ。以上

■母の場合

①母「どちら様?」謎「………」母「………」ガチャン(仕方ないので切る)

②謎「………」母「悩みがあるなら聴いてあげるよ?」(親身になってあげる)謎「………ガチャン」(向こうから切る)

■僕の場合

①俺「もしもし?」謎「………」俺「きりまーす」

②俺「………(様子見)」謎「………」俺「………(受話器をそっと電話の隣に寝かせて放置)」謎「………」←放置される彼or彼女 俺「もぐもぐ(昼食)」謎「………」俺「あはは…(いいとも増刊号)」謎「プツッ…ツー・ツー・ツー…」俺「あれ?切ったか(受話器戻す)」

③俺「ハイ~。頼來軒デス~(エセ中華風)」謎「………プツッ」

…とまあ、三者三様の対応をしていたわけです。

他の時間帯は全く掛けて来ないんですよね。

ですから、大体こんなヌルイ対応で良かったのです。

しかし、今朝はちょっと違いました。

(以下、“続きを読む”に…)

朝から電話がうるさいなぁ、と思いながらそれでもなお、夢見心地で居たら、部屋に人が入ってきた気配がする。仕方なく目を覚まして携帯電話を確認すると、時刻は10時半。

弟曰く、「何か、変な電話が掛かって来とるけん、電話線抜いたっちゃけど…。」

俺は応えて、「ああ、知らんかったんか…電話線とか抜かんでいいのに…。」

弟「でもさぁ、何か歌が聞こえるっちゃん…こっちから話しかけても何も応えんし…」

俺は起き上がって居間に歩きながらそれを聴く。「へぇ、歌ねぇ。それはオモシロイ。」

居間に着くと確かに電話線が抜かれている。僕は電話線をジャックに差し直した。

ほどなく電話が掛かって来る。僕は無言でそれを取る。

「こな~ゆき~ ねぇ…」成程、確かに歌だ。俺はおもむろに受話器を置く。勿論、切らないで。

弟が驚く、「え?そのまま?」

「ああ、歌いたいなら歌わしときゃいい。気が済んだら勝手に切るだろうから」

(…3分後)

「お、切れてるな。」そう言って俺は受話器を戻す。

(…3分後)

プルルルル…

また電話機が鳴る。

俺は受話器を取る。

「なりたいよーになったら~…」

『今度は大塚愛か…』

そこで気が付いた。

『…コイツ…本人が歌ってないか?』

ようく耳を澄ます。

「いつだってー そーこにー…」

やっぱり歌ってやがる…。

『この声…女だったのか…しかも随分若い。もしかすると同年代かそれ以下。…何者だ?』

そう思いつつ、無言を通す俺。相手は歌い続けるかと思いきや、最初のサビが終わって何故か黙る。

「………。」受話器の向こうから、プレイヤーからの音楽が聞こえる。CDの音源と一緒に歌っていたらしい。

『…何故黙る…』

「何かにまーよおったらー 思うよーおにして~…

『ていうか、自信無さげ~…』そこで思わず、

「そこは力一杯歌っとけよ!(さま~ず三村風)」…とツッコミを入れてしまいました。

すると、

「…(微妙な間)…………ガチャ」

「ふっ、驚いたか。以外に小心者な犯人だなぁ」

(…10分後)

プルルルル…

三度電話が鳴る。受話器を取る。

「忘れー!ないでー!」←めっちゃ必死

『うわぁ…』

「あなたのーことをー…」←でもやっぱり尻すぼみ

『…こんな必死になるとは…可哀相なことしたぁ…(唖然)』

「わたしのー…。…ぐす、くすん」

『しかも、ぐすぐす言ってるー!?』

その後も半泣きで必死に歌う電話の向こうの女…沸き起こる罪悪感。てか、こいつの目的は一体!?

…とそこでぷつっと向こうが切る。そしてまた掛かって来る。やっぱり半べそ。

色んなケースを検討してみた。(注:全て受話器を近づけたままです)

「目標は誰よ?」「○×~(歌ってる)△□~」…答え無し。

「年齢的にも俺かお前(弟)の関係者だよなぁ。そして、殆どライフスタイルが俺達と同じ…つまり、中学生でも高校生でもない、大学生以上の女性。でも、俺、この声には聞き覚え無いんよ。お前(弟)、心当たり無い?」

弟、「無いよぉ」

俺、「無論、俺も無い。或いは、他の人間の指示で電話をかけている可能性も考えられる。つまり、親の指示とか。でも…」

弟、「それは…」

俺、「う~ん…いずれにせよ哀れじゃのう…。ねぇ、ホント誰?」

結局答えは無く、それを最後に電話は掛かって来ませんでした。

しかし、謎だなぁ。何者なんだろう?

かなり気の弱いヤツらしいから、これ以上おちょくるのもなぁ(←女の涙に弱い)

ナイフとか持って出て来てくれりゃあ、顔が確認できて対処のしようがあるけどさあ。その場合、基本は逃げで、勝機があれば腕を折るなり何なり出来るし。でも、それも無さそうだな。

ま、一番手っ取り早いのは、(自粛)なんだけど。

さあて、次はどう応対したものか?

「イタ電アンケート」と題して、後学の為にアンケートとってみようかなぁ?(←無謀とも言えるほどアグレッシブなヤツ)

>>コメントを受けた追記

>志野さん

弟が狙われているのだと良いけど。

あ、コイツにも一風変わった春が来たって感じで。

少なくとも僕は、ストーカーされるほど女性を邪険に扱った覚えは無いのです…。

いや、記憶に無い事が怨まれているのかもしれませんが。

ま、情報が不足していますから、ストーカー以外の可能性も捨ててはいけませんけどね。

とにかく、無言、つまり相手がこちらの状況を一方的に知る状況ではなく、向こうから情報を発するようになったのは大きな変化です。何かしらのヒントが掴めますし、ネゴシエーションの余地もあるというもの。

向こうが無言では不足と感じるようになったということは、こちらに反撃の余地が生まれたと同時に向こうも更に強い行動を取る可能性が生まれたという事。

しかし、あの程度のツッコミで泣くとは…ホントにメンタル弱め。

厄介なの憑いちゃったなあ、ウチの電話。

身の安全については、別にこんな事がなくても、普段から家の外では気をつけて歩いてますからご心配無く。辻では進退自在を心掛けてるし、足音やカーブミラーで人の気配は逃さないようにしてるし、何はなくとも沿道の出入り口や窓はほぼ全て目を配るようにしているし。

一応、警戒半径を広げる対応はしときます。

それでも、沿道の住宅や高台から飛び道具で狙われたり、車で追い回されたりすると流石に厳しいけど。(けど一応それも視野に入れた警戒はするけど。)

ま、いずれにせよ電話のうちにケリをつけて置きたいね。面と向かうと面倒だから。

本当は、無言電話を掛ける前に、面と向かってくれていたら、もっと平和的な解決も簡単だったとも思うのですが…。今となっては、「無言電話を掛けるメンタリティを持つ女」のレッテルは剥がしようが無いですから。それが主に向こうにとって、残念です。