漫画の話/daily

ここ2ヶ月で、読んでいる連載漫画がごそごそと減っていっている。

まず、チャンピオンで『アクメツ』が終了。

一人一殺のテロリズムで日本の暗部を浄化するという荒唐無稽なストーリーでありながら、整合性を失わずにラストを迎えたのは見事だった。

同じく社会の悪を浄化するというテーマを抱えた『デスノート』もジャンプで最終回を迎えた。

最後のライトの作戦で、魅上のミスはあんまりにもあんまりな気がしてちょっとげんなりしたが、ライトの死に様はかなり良かった。

欲を言えば、「逝きたく無い」の前に、ハムレットばりの伝説的な独白を言わせて欲しかったな。孤独な自己正当化のセリフを。

サンデーの『D-LIVE』。

毎回出てくる乗り物が面白かったなぁ。

そして、『からくりサーカス』がそろそろ終わりそう…先週の話とか立ち読みしながらちょっと涙ぐみそうになった…。

しかし、これらが終わった後の週間少年誌の荒廃にはちょっと目を覆うな…。

最近の“人気”漫画に突っ込んでおこう。これからのために。

『ナルト』

「この漫画、ナルトとサスケの喧嘩しか無いのか…?」と皮肉の一つも言いたくなる展開。部屋のドア開けっ放しでサイに自白を迫ったり、暗部の筈のサイがペラペラ喋ったり、あっさり改心しちゃったり、サスケが変わってなかったり、人物に厚みが足りないです。

人物の厚みは細かいエピソードの積み重ねによって生まれます。

それは一体の彫刻を彫り上げるようなもの。小さな一刀一刀を重ねてようやく微細な造形が完成するのです。

『ナルト』はそれを怠ったまま、ざっくりと大きな一刀を重ねてサスケと言うキャラを彫り出そうとしました。もう、失敗している感じです。

『ブリーチ』

修行に明け暮れてますね。「負け→修行→強くなる→勝利」のパターンだらけです。最近は「負けても修行すれば勝てる」感じが定着して、読む側としてかなり倦怠感。強さの尺度も曖昧になってきてる。

しかも、強くなる理由も曖昧。久保氏は「かっこいい設定」は巧いのですが、それに説得力を与える地道な作業が下手です。

「かっこいい」なら良いのか…。

『ワンピース』CP9が弱過ぎる。このままでは彼らの敗因は「油断」だ。

戦闘シーンの質が落ちている。それは、「強くなる過程を描く事」ができない為に、主人公キャラ達の成長が感じられない事が一つ。ダメージの概念が曖昧な事が一つ。計二つの原因が挙げられる。

まず、強くなっている感じが薄い点について。真面目に特訓しているのはゾロだけ。相手の登場シーンはどんどん派手になるのに、ルフィとゾロを除くメンバー達がそれに追い着いているような描写はなかなか無い。それが勝利にリアリティを欠いている。

次いで、ダメージ描写が緩い。これは戦闘に緊迫感を欠いている。どんな攻撃で、どんなダメージを受けるのか、というのは、物語を語る上で重要なお約束。それが曖昧なために、何となく回復して、何となく勝ってしまっているような印象を生んでしまっている。

自分内評価が危険水域に達しつつある。もうそろそろ☆3に降格かもしれない。

結界師

まさか火黒をここで退場させるとは…この王道に背くパターンが吉と出るか凶と出るか…。

志々尾を早くも退場させたのは確実に凶なので、すごく不安。

これだけ巻数を重ねて味方のライバルも敵のライバルも居ないと言うのは、ある意味すごい。作者は非常に難しい道を歩もうとしている…。

ガッシュ

作者の健康不安は解消されていないのだろうか?

展開の速さに“焦り”を感じる。

いずれにせよファウード編が長すぎた。そして、最終決着の場としては相応しくないこの場所で、このダッシュな展開は、非常に拙速な印象だ。

他のは、いいや。期待値低いから。

ああ、なんてぐだぐだな記事だ。

それもこれもすっかり寂寥感に毒されてしまっているからだろう。