犬探し/夢日記
■060515/MON■
高そうな服を着た上品な女性が犬を連れて自転車に乗っている。
髪は肩を過ぎるか過ぎないかぐらいの長さで、やや赤みがかった深い茶色。全体に柔和な顔つきで優しい人だと分かる。
連れている犬は、黒のテリア。僕にすごくじゃれてくる。
「ご主人様に会えて嬉しいのねぇ」そう言って女性はくすっと笑う。
僕が飼えないからこの女性がこの犬を飼っているのに、女性は僕から預かっているつもりらしい。だから犬の主人は今でも僕なのだそうだ。
犬の頭を撫で回しながら女性を見上げて訊く。
「散歩ですか?」
「いいえ、ちょっとお買い物」
「毎日外に出してくださっているみたいですね。ありがとうございます」
「いいのよ。暇だし」
「暇だなんてそんな…。引き止めてしまいましたね。お買い物」
「それじゃあ」
「はい。それじゃあ。ロクも、またな」
犬の名は“ロク”というらしい。僕は一人と一匹に手を振った。
それから5分も経ったろうか、僕を呼ぶ声がして振り返った。
先ほど別れたはずの女性が大急ぎで戻ってきている。
女性はすぐに僕に追い着き、息も絶え絶えに僕に尋ねる。
「ロク見なかった?」
どうやら途中で彼女を振り切って行方不明らしい。
僕らは手分けして探す事にした。
□ □ □
こういう他人事のような夢を見る事もある。
テレビでドラマを見ているような…