守備の判断/MLB
松井が左手骨折ですか…残念です。
WBCを欠場してまで準備してきたシーズン。
これでヤンキースは非常に大きな戦力ダウンです。
骨折した箇所は左手の、恐らく映像を見る限り二本とも折れていますね。しかも逆方向に。
手術したという事なので、インプラントして固定したのでしょう。
それでも全治3ヶ月ですか…痛すぎますね。
左の強打者にとって、左手は最後の一押しで打球に勢いをつけるために絶対不可欠。リストの感覚が戻ることも考えると…。
しかし、松井自身の回復力は並では無いでしょう。
連戦が多いアメリカで連続出場を続けられるぐらいですから、本当にG細胞植え付けられてんじゃないの?って感じです。
終盤の終盤に帰ってきて、Mr.Octorberとして猛威を奮っていただきましょう。
しかし、外野守備というのは全速力でプレーする事が多いだけに、怪我をすると大怪我になる事が多いですね。
松井は以前から打球の落下点予測が外れても果敢に取りにいくケースが多かったですから、見ていて危なっかしい面がありました。
今回も体の左やや後方に落ちようとしたボールを取ろうと手を出してしまった。つまり、重心の下側に手が来る形になって、あの巨体の全体重が左手に乗った感じですね。
松井は、責任感が強いのは結構ですが、チャレンジするかしないかの見極めを早くしたほうがいいのかもしれません。
本当の名手は、エラーしそうなら敢行しません。
例えば、同じ二塁を守る井口と松井稼の決定的な違いはここ。
単純な守備範囲なら松井稼の方が広い。けれど、松井稼は追い着いたボールは全て送球する。どんな無理な体勢でも送球しようとする。だからエラーも多い。
井口は「無理な球は追いません」となんかのインタビューで言っていた。つまり、エラーに繋がりそうなら、自制する。瞬間の判断で。
しかし、逆に言えば、井口が行けばそれは間に合う確立が高いということ。
イチローもダイブするときは100%近い確立で行っています。落とすところを見たことがありますか?
名手にとって、ダイブとは通常の選択肢の一つ、敢行する瞬間には確実なプレーの一つなのです。
そして、これが正しい。
点差、回、カウント、流れ、等の試合状況とプレーのリスクを考慮して一瞬で次のプレーを判断する。
その意味で、あの1回表の打球は一か八かのダイブを敢行する価値があったのか?僕は疑問に思います。
逸らした時のリスクなど考えると待って取って良かったのではないでしょうか。
復帰したら松井選手には守備面での更なる高みを目指して欲しいと思います。