夢日記051115

近未来の新神戸駅。

どこへ行くのにも定額らしく、券売機にはボタンが無い。

必要な金額を投入すれば切符が出てくる。

ホームへと降りていく。

列車は今しがた発車したところだった。

走り去る列車を見送った。

布団の横の携帯を手に取った。表示は「8:14」。やった、10時に研究室に着ける、と思った。

大テーブルに図面を広げている。

志摩町の弁天橋付近だ。

何かの設計を行っている。

「ここはこうしたらどうですか?」後輩が言う。

「いや、そこはこういう風に対岸が見えているからこうしたほうがいいだろう」土地勘のある俺が応える。

「味噌汁、あっためてるからね」と母の声が聞こえた。俺は生返事をした。頭はぼんやりしている。

「もっと西っかわが分かる図面無いか?どんな図面でも良い」俺はそう言いながらがさがさと机の上を探す。

「地図帳ならありますけど・・・。」

「そうか、ちょっと見せて。」

ページをめくるが、志摩町全体の地形が分かるような縮尺の図面は無かった。

携帯は布団の横にあった。表示は「9:38」。いかん、そろそろ起きねば。そう思った。

起き上がった俺はふすまを開けて部屋を出た。

居間へ向かう。

ふすまを開けて、テーブルの上の味噌汁を見る。もう冷えてしまっていた。

(悪い事したな・・・。)

部屋の真ん中に置きっぱなしの新聞を見つけて拾い上げる。

一面をざっと見てから元の通り居間の真ん中に投げ捨て、着替えを取りに自室へ戻る。

戻る時に居間のふすまは閉めなかったし、途中のキッチンのドアも閉めなかった。

自室に戻って布団が敷きっぱなしなのを見た。

一瞬、このまま寝てしまおうかと考えた。うんざりする日常にサヨナラ、って。

携帯は頭のすぐ横に転がっている。表示は「10:56」。おかしい、寝てしまったのか?

俺は起き上がった。

ふすまを開けて部屋を出る。

居間へ向かう。

居間には父と母が居た。

居間の時計は13時を指している。

「良いのか?こんな時間で」そう言ったのは父。

「なんか食べる?」こう言ったのは母。

「いや、要らない。良くないけど今からでも行かなきゃ」俺はそう応えた。

部屋に戻るとそこには弟が居た。

身支度を整える。ベルトをし、定期をポケットに入れ、携帯を手に取った。

財布が弟の近くに落ちていたので、拾って投げるように言う。

窓の外は曇ってきている。雨になるかもしれない。

研究室に着くと、ちょっとどんよりとした空気を感じた。

「ちょっと風邪気味で・・・」弁解でしかない発言は虚しかった。

窓の外には青空が広がっていた。

夢を見ていたのだと思った。

(鮮明度から考えると、時計を見たのは現実だ)、とそう思った。

そうなるときっと時計は頭の横だ。見るのが怖い。

逡巡した後、布団から抜け出し枕元の携帯を拾い上げた。表示は「12:21」。寝過ぎだ。

でもそうだろうか?

ウンザリしているから風邪気味なのには違いない。

でも、病院には行きたくない。それこそ無用の心配の種になる。

憂鬱な思考を振り払い、俺はふすまを開けて自室を出た。

キッチンのドアも、居間のふすまも閉まっている。

そして今朝の朝刊は部屋の真ん中ではなくテーブルの下にあった。

またちょっと、うんざりした。

それでも今から家を出よう。

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