夢日記番外編~原爆の夢~

少し長いですが、夢日記の番外編として印象に残っている夢の一つ「原爆の夢」をアップしたいと思います。

僕が見た夢の中でもトップ5に入る印象に残った夢です。

少々きつい描写があるので食事中、食事直後の人は避けた方がいいかもしれません。

それでは興味がある方は「続きを読む」からどうぞ。

あれは小学4年生の時だったか。

ウチの小学校にやたらでかい広島の原爆後の行列の絵が来ました。

あまりのインパクトにその日の夜に見た夢は、広島原爆の夢でした。

夢の中、僕は5、6才の子どもでした。

砂場で同じ5才くらいの友達と遊んでいます。

その時、突然背後から強い閃光が走り、世界が一瞬真っ白になりました。

そして辺りが再び見えるようになると、友達は影も形もなくなっていて、僕は砂場に一人立ちすくんでいました。

(友達は死んでしまったのだろうか?)

そんなことを漠然と考えていると、向こうから黒く焼け焦げた大勢の人々が血を流しながら歩いてきました。

彼らには僕の事など見えてのでしょう。ただひたすら僕の目の前を歩き過ぎて行きます。

その虚ろな目をした人の流れを僕は始めは凍ったように身じろぎもせずに見送っていました。

髪の毛に火をつけたときの臭い・・・。

ふと、その人の流れの反対側に自分のお母さんの姿を見た気がしました。

僕は慌てました。慌てて目の前の人の流れに飛び込み、それを越えていこうとしました。

しかし、右から左へと進む人たちに押されて、僕は彼らと同じ方向へ流されていってしまったのです。

だんだん、元居た場所から遠ざかっていきます。

そして川が近づいてきました。

彼らは喉が渇いていて、ただその渇きを癒す為に川に次々入っていったという話を僕は既に聞き知っていました。

そして僕は川に入りたくないと思って、必死に流れに逆らいました。

でも、無理でした。

僕は彼らに突き落とされるように灰色の川に飛び込みました。

川の中はひどい有様でした。

流されていく人、底に沈んでしまっている人、多くの人間の体がそこにはあって、時折その血走った目と目が合いました。

時折視界が濁るのは、流されてきた炭化した皮膚や、黒ずんだ血が原因でした。

僕はそれらから目を離すことができませんでした。

僕は必死に泳いで岸へと上がりました。

もう夜でした。

川は濁り、岸には黒ずんだ人が折り重なるように倒れていました。

近くの橋の橋脚には、遺体が引っかかって積み重なっていました。

あの時の恐怖は一生忘れられないでしょう。

そして恐怖に動けない僕は、更に押し寄せる人の波に押されて再び灰色の川に落ちました。

今度は泳ぐ気力も無く・・・

目が覚めました。

目が覚めてしばらく自分が今どこにいるのか理解できませんでした。

あれ?僕は誰だっけ?ここはどこ?

少しずつ現実の感覚・記憶が戻ってきた時は、安堵よりも切なさを感じました。