コーンスープ・ジャンキー/たべもの

そろそろ寒くなって、日が暮れるのが早くなる。家へ向かう足も速くなる。

冬というのは白い湯気が心地よい季節で、美味しいスープが何よりの愉しみ。

僕はコーンスープが大好きで、レストランのメニューに見つけると狂おしいほどの衝動に駆られて注文してしまう。

中学時代は1年半500日超、毎朝朝食にクノールのインスタントカップスープを食い続け、遂には拒絶反応が出たという思い出もある。

舌の上から粘性ゆえのゆっくりさで広がるほの甘いコーンの味。

あの舌から喉、喉から食堂を経て胃の底に落ち着くまでの、とろとろとした感触。

体の芯からじんわりと伝わる温かみ。それが指先にまで行き渡る間の充足感。

堪りません。

寒いのも良いものだ、と思える瞬間。

ああ、楽しみ。